4)肢体不自由児施設が国に望む診療報酬上の医療体系の条件
障害故に必発する種々の合併症による急性増悪を繰り返す児童であり、発達途上のこれらを急性期・慢性期と分けることはできず、敢えて勧めると障害児医療は成り立たなくなります。肢体不自由児施設の殆どは出来高払い制を採用しており、包括払い制を選択しているのは1割に満ちません。
リハビリテ-ションの特殊性、重度化への医療対応、外泊指導訓練など療育機能への評価、地域での役割など多様な面から施設の役割を総合的に捉えて認めていただいて、その裏付けを医療保険点数に反映させ、障害児医療専門機関の安定を図っていただきたい。
1. 脳性麻痺を中心とした発達障害への総合的な医療療育であり、発達途上であることから18歳までは常時急性期にあり障害者施設等入院基本料と同一の平均在院日数を算定しないという枠が不可欠であり、外泊訓練加算や外来紹介率加算などにより単価を大きくして経営の安定を図られること。
2. リハビリテ-ションを含めて高度専門医療施設であり、必要なリハビリテ-ションができなくならないように障害児リハビリテ-ション体系を確立し、一般医療と連動しない政策医療であること。
3. 児童福祉法に則った機能として、社会的入院である長期入院児への家庭療育機能を保証する体系をもつこと。
4. 入院にたいしては児童福祉法に規定されていますが、外来についてはなんらの政策はなく、施設入所から在宅への軟着陸の障害となっている点があります。
5. 肢体不自由児施設総体の活動にたいしてその機能を評価すること。
6. 肢体不自由児施設において必要なリハビリテ-ションをしっかりと行っている施設がリハビリテ-ションを今後も継続できるようにお願い致します。